United Athle

Column Vol. 14Tシャツの横割りと丸胴

Tシャツの横割りと丸胴。どう違う!?

Tシャツは製法によって大きく「横割り」と「丸胴」の2タイプに分けられます。
普段は意識せずに着ている方が多いかと思いますが、それぞれに特徴や良さがあります。
今回は横割りと丸胴、それぞれの特徴とどのように作られるのかをご紹介します。

1. 丸胴Tシャツと横割りTシャツの違いとは?見分け方は?

そもそも「横割り」「丸胴」とは、脇下の仕様を指します。
「横割り」は脇下に縫い目のあるタイプ、「丸胴」は脇下に縫い目がないフラットなタイプを指します。

横割りのTシャツは、Tシャツの形状に裁断した2枚の生地を縫製して作ります。
前身頃の生地と後ろ身頃の生地をそれぞれ裁断し、それらを脇の部分で縫い合わせることで1枚のTシャツができあがります。

一方、丸胴のTシャツは、胴体部が筒状の1枚の生地からできています。
生地を筒状に編み、その形状を胴体部の生地としてそのまま活かし、袖を縫製して作るのです。
見分け方は非常に簡単で、Tシャツの側面、脇下の部分に縫製があれば横割り、縫製がされていなければ丸胴ということになります。

2. 横割りTシャツの特徴

横割りは一般的な存在で、世の中に普及しているTシャツの多くは横割りです。
縫製が比較的シンプルで、用尺(Tシャツを作るのに必要な生地)のロスが少なく、横割りのTシャツを得意とする生産工場も多いです。
近年ではCAD(キャド、英: computer-aided design)を使って生地に無駄のないパターンマーキングが可能となり、より生産効率が向上しています。

Aライン(肩から裾に向かって広くなっていくスタイル)やXライン(ウエストが引き締まって見えるスタイル)など、デザイン性の高いTシャツが生産しやすいのもメリットです。
また、鹿の子編みされた生地やメッシュ生地などでも横割りであれば難なく生産できます。

一方、脇下部分に縫い目があるため、プリントの自由度は若干低くなります。 仮に縫い目ギリギリにプリントを施す場合、縫製前の裁断されたパーツの状態でプリントをする必要があります。

また、丸胴と比較すると「斜行(しゃこう)」が目立つというデメリットもあります。
斜行とは生地に力がかかることでねじれが生じる現象です。
一方方向に撚られた糸を使って生地を編み込んでいくため、撚られた糸が元の状態に戻ろうとすることで、斜行が発生します。

さらに、生地が濡れると今度は糸の撚り方向と反対方向に戻ろうとする力が生じ、乾燥すると再び糸の撚り方向に戻ろうとする現象が生じます。
横割りのTシャツの場合、斜行による生地のねじれが生じると脇下の縫い目の位置が変わってしまい、丸胴よりも斜行が目立ちやすくなってしまうというわけです。

3. 丸胴Tシャツの特徴

横割りに比べて丸胴のTシャツは一般的ではありません。
丸胴製品の生産を得意としている工場も横割りと比べると少ないですが、前述のように縫製の工程が少ないため、生産効率が高いというメリットがあります。

筒状の生地を使っているので、ボックスタイプ(シルエットがストレート)のTシャツに向いています。
また、横割りTシャツのように側面に縫い目がないので、プリントの自由度も高め。
脇の下もプリントすることが可能で、プリント用のTシャツにはよく採用されています。

縫い目がないため、斜行が目立ちにくいのもメリットで、生産の際は斜行試験の対象にはなりません。
ただし、プリントTシャツの場合は、プリント加工後に斜行が起きてデザインが歪むといった外観不良が生じる可能性があります。
プリント加工を前提とした製品の場合は、たとえば製品の状態である程度斜行させた状態で裁断することで、その後のプリントや洗濯による斜行の発生を抑え、外観不良を軽減させるといった工夫が欠かせません。

また、縫い目が脇や脇腹などの肌に触れないため、着心地が良いというメリットもあります。
一方で、横割りのTシャツと比較するとAラインやXラインなど、デザイン性に富んだTシャツを作るのが難しいということも特徴として挙げられます。

4. United Athle 製品ごとの仕様と活用例

横割りTシャツと丸胴Tシャツの違いについてはご理解いただけたかと思います。
それでは、実際にUnited Athleではどんな製品が横割りで、どんな製品が丸胴なのでしょうか?
製品の特徴と共に実例を紹介します。

01
丸胴
 5001-01 5.6オンス ハイクオリティー Tシャツ

United Athleの中で最もポピュラーで、10年以上人気のロングセラーモデル。
スタンダードなボックスシルエットなため、丸胴で生産されています。
丸胴でプリントの自由度が高いだけでなく、「よれない」「透けない」「長持ちする」といった要素を兼ね備えたTシャツです。

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02
横割り
 5008-01 5.6オンス ビックシルエット Tシャツ(ポケット付)

パンツとのバランスで遊べる、ポケットがアクセントのビッグTシャツ。
スタンダードタイプのTシャツよりも身幅を大きくしているため、丸胴ではなく横割りで生産しています。
無地でもプリント入りでも一枚着るだけでトレンドのオーバーサイズを楽しむことができます。

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03
丸胴
 4252-01 オーセンティック スーパーヘヴィーウェイト 7.1オンス Tシャツ

超肉厚7.1オンスのこのTシャツは、「オープンエンド糸」というザラ感のある糸を使用し、アメリカンクラシックな雰囲気をまとったまさに「オーセンティック」な一枚です。
5001-01と同じく、スタンダードなボックスシルエットのため、丸胴で生産されています。
肉厚な生地は、着れば着るほどなじみ、豊かな表情と味わいが楽しめます。

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04
横割り
 5225-01 8.8オンス オーガニックコットン Tシャツ

環境・着る人に配慮した、今、最注目のオーガニックコットン Tシャツ。
オーガニックコットン を取り扱える工場は多くないため、横割りで生産しています。
環境にローインパクトな素材を使った製品でエコな活動のお手伝いをします。

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4. 横割りと丸胴のTシャツそれぞれに良さがある

今回は横割りTシャツと丸胴Tシャツそれぞれの違いや特徴をご紹介しました。
それぞれに良さがあり、Tシャツを作る過程ではどちらが良いのかを吟味したうえで横割りか丸胴かを選んでいます。

Tシャツの脇に注目すれば、それが横割りか丸胴かがわかります。
普段横割りのTシャツを着ている方は丸胴を、丸胴のTシャツを着ている方は横割りを着て比べてみると面白いかもしれませんね。

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