肌ざわりや軽さも作業服の大事な要素

マルヒロの先代から付き合いのある窯元・光春窯。マルヒロ馬場匡平氏が「波佐見焼の職人で一番センスと人間味のある職人さん」と絶賛する馬場春穂氏に、今回のコラボウェアを作業着として着てもらい、日々の仕事風景を切り取った。

「うちは自社ブランドとマルヒロのような商社の商品を製造している窯元です。生地屋で整えられた生地が持ち込まれ、絵付けしたり釉薬をかけて焼成するのが仕事。一番のこだわりは、やはり繊細な色表現ですね。釉薬の性質や焼成条件の絶妙な組み合わせから生まれる、多彩な色彩・色調の商品が自慢です」

インパクトあるシャツも自然に着こなした春穂氏。仕事の際に着る作業服にも窯元ならではのコーディネートがあるという。

「仕事柄、服に汚れがつきやすいので、脱げばすぐにきれいな格好で外出できるエプロンは欠かせません。作業の途中で配達があったりしますからね。あとはシャツとジーンズ。夏場は暑くなるから、肌ざわりが良くてさらっと羽織れる軽いシャツは重宝します。実際に着てみて、今回のシャツもエプロンもすごく良かったですね。らしい感じのデザインも効いているし」

過去にない試みで波佐見焼を牽引していくマルヒロ。そのプロダクトが今や国内外で広く評価されるようになったのも、春穂氏によるセンスと伝統の技術が生かされた結果だ。

「マルヒロの仕事は大変だけどチャレンジングで楽しい。特によく覚えているのが、マルヒロオリジナルブランドの「HASAMI」の立ち上げのときに作ったカラフルな食器。普通、カラフルな食器って多治見とかで作られるものなんです。でも、波佐見焼らしいカラフルな食器をやりたい、と。カラー展開が当時は6色あって、絶妙な色を出すために釉薬を作るのが大変だったけど、ひとつひとつの色にこだわりを持って作ったから思いもひとしおです」